柚子胡椒の由来

 多分九州が発祥の地であろうという点では意見が一致しているのですが、柚子胡椒の由来ははっきりとはしていません。どうも50年程度という比較的最近になって九州で作られ始めたというのが大方の意見のようです。

 ただ、柚子胡椒を含めて九州地方では唐辛子のことを「胡椒」と呼ぶことが多いのはなぜなのでしょうか?

 本来の胡椒の方は正倉院文書にも記載が見られるそうで、どうも紀元700年前後には渡来していたようです。元々からあったのは胡椒の方だったのです。しかし胡椒は完全に熱帯産のもので、輸入量もごく少量の貴重な品だったようす。当初は薬として使われていたのではないかと推測されています。とても庶民が調味料として使うようなものではなかったらしいのです。

 それから10世紀近くもたち、17世紀の文献に、高麗胡椒、南蛮胡椒という単語が登場します。これらは今でいう唐辛子のことなのですが、当時は胡椒の代替品として捉えられて、このように「胡椒」の名が与えられたのかもしれません。これらが当時の交易で中国や朝鮮を経て日本に伝わり、南蛮胡椒、高麗胡椒の頭が取れてしまって、単に胡椒ということで定着したのではないかとも言われています。

 他の地方では「唐辛子」と呼んでいるのですから、なぜ九州だけ「南蛮胡椒、高麗胡椒」?という疑問が残るのですが、これには「とうがらし」では「唐」を「枯らす」という意味になり、南蛮貿易で潤っていた九州地方では縁起が悪かったのだろうという説もあるようです。

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