年末の楽しみは、祖母のお煮しめ。大量のお出汁がみるみる消えていく。

日本のお正月といえば、お雑煮とおせちですよねえ。最近ではおせちも作るより、買う人が多くなりましたね。

昔はたしかにおせちを手作りしていました。

黒豆も、きんとんも、昆布まきも30日の昼ごろからコトコトたいていたものです。

あのお出汁と醤油と砂糖の混ざった甘い匂いは忘れられません。

ああ、もうすぐお正月だなあと思ったものです。

でもいつのころからか、祖母さえもそんな本格的なおせちは作らなくなりました。

「もう年だし、おせちも大変だから」といいながら、祖母が膝をさすっていました。

大家族でしたし、おせちの量も半端ではなかったので仕方ないですね。

以来お正月になると、ホテルのおせちの大きなお重がいくつも並んでいました。

それでも、お煮しめだけは祖母が鍋でたいてくれました。

京人参、しいたけ、タケノコ、ねじりこんにゃくなどなど。

味が混ざると行って、一つのなべで作るのは一品だけ。

お出汁は、初めに大量にひいておきます。

いりこ、出汁昆布、鰹節、干しシイタケでとります。

お出汁の材料は、どれもびっくりするほどたくさん使っていました。

そうして用意した大量の出汁が、野菜のお煮しめをつくっていくうちにみるみるなくなる。

煮おわったら、お出汁もきれいになくなっていました。

目分量とはいえ、あのむだのなさ。

どれも祖母のお煮しめの味とともに、忘れられない年末の風景です。

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