蕗の甘露煮

おばあちゃの思い出の味に蕗の甘露煮があります。

田舎に住むおばあちゃんが家の裏山で蕗が取れる頃に必ず煮てタッパーに詰めて送ってくれたあの味が忘れられません。

母が亡くなった今では、この私が受け継いでいるべきところなのですが、母があまりにも早く倒れて亡くなってしまったので、レシピをちゃんと聞いておく事ができませんでした。

それでも、使っていた材料はわかるので同じ物を用意して何度も作って見るのですがやはりおばあちゃんの味にはなりません。

蕗、ちりめんの佃煮、さんしょうの実のこれだけの材料なのだけれども、きっと裏山で取れる細めの蕗とさんしょうの木の実それと、何といってもおばあちゃの砂糖、お醤油、みりん、酒のさじ加減がキーワードになっていて、あとことこと煮上げる火加減もかなり重要なのだと思います。

おばあちゃんの所に遊びに行って裏山を駆け回って戻って来て「お腹すいた」と言う、あのシワシワでフクフクした大きな手で握ってくれる塩むすびと蕗の甘露煮を出してくれて、子供だったのだけれども、その甘くてツヤツヤ照り輝く蕗が美味しくて、美味しくて。いつも口一杯におにぎりや蕗をほおばっている私たちの横でニコニコしながらおばあちゃんがいてくれた日の事を時々思い出します。

そして、やっぱりまだまだおばあちゃんのあの味には届きません。

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